
作品No.059
作品名:三菱ジープ J3R(黄)
発表年:1974年
原画ボードサイズ:257×363mm
モデルとなった実車は、三菱ジープJ3R です。1953年に三菱がウィリス社のライセンスを取得し、国内でCJ3A型三菱ジープの製造を開始しました。
当初、このジープは軍用車両であったため、一般には流通していませんでしたが、朝鮮戦争を契機に、日本に駐留していた軍人や当時の警察予備隊の要望から、日本での製造が始まりました。
当時のジープは、アメリカで製造された部品を日本で組み立てる「ノックダウン方式」を採用していましたが、後に国内で部品の製造が始まり、完全な国産の三菱ジープが誕生しました。
このようにして生産されたジープは、1956年に一般向けに販売されるようになり、J3型として左ハンドルから、1961年以降はJ3R型として右ハンドルに変更されました。1953年の製造開始から1998年までの45年間、スタイルの変更なく生産され続けました。
この作品は、1961年以降の三菱ジープJ3R型です。
黄色の車体には同色の幌が取り付けられており、フロントガラスの下部には2本のワイパーが装備されています。また、助手席側の上部には吊り下げ式のワイパーが1本あり、この仕様は非常にユニークです。1970年以降、カラーバリエーションが増加したため、黄色いジープは民間での購入が行われた可能性があります。
主な用途は軍事用やクロスカントリーであり、ボンネットグリップやライト、ウィンカーの保護金具が装備されています。さらに、フロントマスクにはエンジンの熱を逃がすための大きな縦の通気口が特徴的です。