
作品 No.096
空港送迎バス
発表年:1975年
原画サイズ:181×259mm(天地左右)
作品のモデルとなった実車は、三菱自動車工業のB906型大型観光バスです。1967年に登場したB905N型の進化系モデルで、三菱ふそう B906R型は国鉄専用型式の中でも、特に代表的な車両の一つです。
このB906R型は、1969年の東名高速道路全線開通に合わせ、国鉄バスが高速バス運行に特化した車両を導入することを決定したことを受けて開発されました。各メーカーに開発が依頼される中で、三菱自動車工業が手がけた国鉄専用型式がこのB906R型です。その後、本車両は東名急行バスや日本急行バス(後の名鉄バス)などにも採用され、東名高速道路を駆け巡る存在となりました。
作品は、三菱ふそうB906R型をベースに空港送迎バスを描いたものです。ボディサイドに記された「Airport Bus Service」の表記や、白地にオレンジを配したカラーリングから、当時羽田空港と都内のホテル間を結んで運行されていた東京空港交通株式会社の送迎バスを参考にしている可能性が考えられます。
一方で、フロントグリルには「JNR」の文字が確認できることから、当時の国鉄バスは空港送迎を行なっていない事から、車両のそのものとカラーリングはそれぞれ異なる資料をもとに制作された作品であるとも推察されます。複数の実在要素を組み合わせた表現により、当時の空港バスの雰囲気を象徴的に伝えている点が本作の特徴と言えるでしょう。
シェアする